クローダの安全への取り組み
クローダでは安全は価値であり、安全へのアプローチと価値観によって行動する文化を変化させる最前線に立つのがリーダーであると考えています。リーダーたちは一貫して真摯に、すべての行動において従業員への配慮を示しています。クローダのすべてのシニアリーダーは、グループCEOによって設定された個人目標に基づいて、このことに取り組んでいます。
SDG 3.4, SDG 3.9, SDG 8.8
当社の従業員と近隣住民の安全は、これまでも、そしてこれからも最重要課題です。安全への取組を通じて、当社は国連が定めるSDGs目標に貢献していきます:
安全への取組を推進させるための有意義な会話
2021年に開発された新しいヒューマン・パフォーマンス・プログラムは、6つの事業所で試験的に展開しました。これは仕事の進め方について有意義な会話をする機会を作り、従業員が直面するリスクを探り、全従業員が関与して解決策を提供できるようにするものである。最初に開始した6つの拠点での半年間だけで、100項目を超える改善点が見つかりました。今後2年間で全社展開ができるように、リソースが割り当てられています。
2022年、当社は世界40カ所以上の工場、倉庫を対象に「安全文化調査(Safety Culture Survey)」を実施し、85%という高いエンゲージメントレベルを獲得しました。また組織全体のパルスサーベイには、私たちが安全な方法でどのように協力するかに関する質問も含まれています。この結果から重点的な取り組みが必要な事業所を特定することができ、クローダで働くすべての人の安全を守るために何が必要なのかについて、現地、地域、シニアリーダーによるレビューに反映させることができました。
健康、安全&ウェルビーイング
プロセスの安全性
有害な物質を保管、利用、生産する企業にとって、安全で効果的な管理は極めて重要です。当社のプロセス安全マネジメントシステムは、英国安全衛生庁からの基準や指導と合わせて、世界中の規制当局や業界団体のベストプラクティスも根拠にしています。当社ではプロセス安全マネジメントシステムの一環として、製造拠点における全プロセスのリスク審査を当社安全衛生環境部門のスペシャリストや外部の専門家を含めたチームによる定期的再評価の対象にしています。
また当社は、国内の化学業界団体と連携した「レスポンシブルケア(Responsible Care®)」の各イニシアチブなど、複数の業界団体やベストプラクティス団体に貢献し、場合によってはリーダーシップの責務を担うことも行っています。
当社は標準的なアプローチを超えて起こりうる全てのインシデントを網羅するよう測定や報告を拡張し、「プロセス安全事故率」というパフォーマンス尺度を確立しました。これは純粋な封じ込めの失敗よりも交代要員の動向やプラント管理システムなど、あらゆるタイプのインシデントを記録するものとなっています。こうした社内手段を作り出したのは、社外のベンチマーキング方法が封じ込めの失敗に重点を置き、当社が必要と感じていたプロセス安全に対する全体的視点がなかったためです。ただし、他の組織とグローバルにベンチマーキングできるよう、国際化学工業協会協議会(International Council of Chemical Associations:ICCA)や持続可能性会計基準機構(Sustainability Accounting Standards Board :SASB)の確立された外部指標を用いたインシデント測定も行ってまいります。