クローダの歴史
当社は1925年、起業家のクロウ氏と化学者のドー氏の二人によって創立されました。社名は彼らの名字からとったものです。
その始まりより、当社は我々の日々の生活において科学が果たす中心的役割を理解していました。今日その役割とは、当社の「Smart science to improve lives™(スマートサイエンスを用いて人々の生活を向上させること)」を活用することを意味します。当社は日々その伝統を基礎とし、持続可能性を常にその考え方の中心に置きながら、刺激的でしばしば画期的な発想をお客様のための実践的ソリューションに変えています。
当初それは、好調なヨークシャーの羊毛貿易で取れる羊毛脂をラノリンに精製することを意味していました。今日の当社はイノベーションや高い性能、持続可能性を世界中で産業や消費者が使用する数々の製品にもたらす成分や技術を創出する、グローバルな特殊化学製品企業です。
素晴らしき遺産
ラノリンが有効な防錆剤であることはわかっており、当社ビジネスの最初の数十年はエンジニアリング業界や自動車業界との取引となっていました。
第二次世界大戦により、カムフラージュオイルや防虫剤、銃器用クリーニングオイルといった品目を供給する新たな契約がもたらされました。戦争が終わると新たな分野、特に化粧品へと業容が広がりました。
戦後はフレッド・ウッドCEOが会社の成長を牽引し、1950年代にはクローダを米国へ進出させ、ニューヨークにオフィスを立ち上げました。これがクローダ株式会社の礎となり、今日では北米とカナダに対応する2か所の製造拠点とチームを有しています。
1970年代と80年代は引き続き本業が成長したうえ、一連の買収により多くの新市場へと多角化していきました。これまで当社は化学製品と併せて塗料や印刷用インク、接着剤、染料を製造していたほか、ハチミツの加工まで行っていました。
よりスマートなビジネスを構築する
当社は行き過ぎた多角化の危険を認識し、1980年代に我々が一番得意とするところ―再生可能な資源から特殊な成分を創出することへ回帰しました。
1997年のセダーマ(Sederma)の買収によりスキンケア用の有効成分で新たな能力がもたらされたほか、2006年にICIからユニケマ(Uniqema)を買収したことでヨーロッパとアジアでのさらなる拠点を得て製造能力が強化され、世界的大手として確立しました。
2013年には中国を本拠とする西普(Sipo)について大株主による合弁会社に成功し、この成長市場に当社初の製造拠点を獲得しました。これより小規模な買収があとに続き、業界の専門分野であるカプセル化や物流、シードエンハンスメントにおける当社の能力が強化されました。また持続可能性と品質インフラも開発を続け、アジアや北米に新たな研究所を開設してスマートサイエンスも拡大させています。
当社を前進させる持続可能性
2019年と2020年にはBiosector とAvanti Polar Lipidsという2社の大規模買収を行い、当社のヘルスケア事業に新たな専門性が加わりました。これらにより、ワクチンアジュバントや賦形剤に対する幅広い知識を含め、製薬能力が強化されました。2020年にはIberchemというこれまでで最大の買収を行ったことから、香料や芳香剤の新市場へも拡大しました。
2020年は「当社の存在目的」である「Smart science to improve lives™(スマートサイエンスを用いて人々の生活を向上させること)」を立ち上げたことから、クローダにとって節目の年となりました。この実践には、革新的な成分の最も持続可能なサプライヤーになり、2030年までに「Climate, Land and People Positive(気候・土地・人に対しプラスの影響を与える)」 という当社の取り組みを通して、今後数十年世界が直面する最大の課題のいくつかにソリューションを提供するというコミットメントが含まれています。